住宅改修情報

ともに要介護の高齢者夫婦で、それぞれに住宅改修を行った例

基本情報
年 齢 夫)77歳
妻)81歳
同居家族構成 高齢夫婦が2階で生活し、1階は自営業にて長男が日中業務を行っている。
疾患名 夫)硬膜下血腫(手術施行済)
妻)脳梗塞僧帽弁狭窄症左心房内血栓症
家屋の所有形態 持ち家
障害部位 夫)立位・歩行バランス低下
妻)強度円背・右軽度片麻痺・腰痛
家屋の建築形態 木造2階建て
要介護度 夫)要介護1
妻)要介護4(身体障害者手帳1種2級)
周辺環境 都市部の商店街
日常生活の状況(改修前の状況)
起 居 夫)自立(時折ふらつきあり)
妻)自立(手すり等上肢の補助が必要)
排 泄 夫)トイレを利用し自立
妻)トイレを利用するが失敗することがある
移 動 夫)室内外歩行可。方向変換時にふらつき見られる
妻)4点杖もしくは壁や柱を利用し歩行可
入 浴 夫)自宅浴室にて自立
妻)介助があれば、洗体や浴槽の出入りは可
移 乗 夫)自立
妻)4点杖もしくは壁や柱を利用すれば可
介護サービスの
利用状況
改修前:ヘルパー、訪問看護指導、訪問看護、宅配食事サービス
改修後:ヘルパー、訪問看護指導、訪問看護、宅配食事サービス
実際の改修箇所
カメラ 図面のこのマークにマウスをのせると実際の写真が表示されます。
改修前の状況
改修前
改修後の状況
改修後
住宅改修の概略
問題点 1階が店舗(営業中)のため生活空間は全て2階が主となっている。夫、妻共に外出するが、妻は家族やヘルパーがいる時にのみ限定して行なっていた。
  • 浴室:既存浴槽が高く、出入りが困難になっている。
    浴室への出入り口部分に段差があり、跨ぎ越しが困難になっている。
    浴室出入り口の引き戸が前面ガラスのため危険がある。
  • 階段:昇降において妻、夫共に危険があり、特に階段上の踊り場部分から既存手すりがないために転落の恐れがある。
  • 夫の居室兼寝室:妻がトイレ使用時に動線になっているが、畳を含めた床のたわみが大きく、歩行に不安定な状況になっている。また夫も布団生活で床から立ち上がるため、床のたわみが立ち上がりを不安定にしている。
  • トイレの立座りが困難になっている。
家族・本人の要望 夫婦ともに外出することもあり、階段を利用し外出している。
1階店舗のため、2階を中心に生活しなければならない状況であり、なおかつ浴室とトイレ部分は増築した部分になるため、改修については駆体に影響を与えないという条件があった。
住宅改修の目的
  • 階段昇降時の危険を少なくする。
  • 浴室への出入りと浴室内移動及び浴槽への出入りの動作を安定させる。
  • 浴室内転倒時に備えた引き戸の材質の変更。
  • 夫寝室兼居室の畳部分において夫は床からの立ち上がりの安定化と、妻はトイレ及び浴室への移動の安定化を目的とする。
住宅改修の場所と内容
  • 浴室:横・縦手すりの設置。
    踏み台(板間~脱衣所、浴槽の出入り用)導入。
    給湯器の新設。
    ガラス引き戸のガラスをアクリル板に変更。
    既存浴槽(深さ65センチ)を新規浴槽(深さ54.5センチ)へ変更。
  • 階段:手すりの設置。
  • 居間:フローリングへ変更。
  • トイレ:トイレ前面と側面に計2本の手すり設置。
支援チームの構成 PT、相談員、施工業者
住宅改修費用
総 額 1,074,000円
妻の費用:浴室803,000円、階段32,000円、トイレ39,000円
夫の費用:寝室200,000円
介護保険 326,000円(夫婦合計)
その他の公費 341,000円
私 費 407,000円
福祉用具
支援前 介護用ベッド・シャワーチェア
支援後 介護用ベッド・ベッド用テーブル・介助バー・ポータブルトイレ・4点杖(主に妻のみが使用)・シャワーチェア
改修後の評価
移動時の転倒はほとんどなくなっている。また入浴についても介助量が軽減されている。
残された課題
現在の2階居住の状況だが、寝たきり状態になった場合に外出等ができなくなる可能性がある。しかし1階への居住空間の移動は営業をやめることになるため、難しいと予想される。
そのような状況になった場合の方策が未だ見つかっていない。